李香蘭
2008年04月20日

劇団四季の芝居を観に行った。
秋劇場でやってる、「李香蘭」。
顧問の先生の代わりなので、タダで観ちゃった☆
確かに、完全に「歴史劇」だった。
満州事変あたりの事情を、わかりやすく劇にしてあった。
個人的には、忘れてた歴史の流れを取り戻せて、
たいそう勉強になった。
なぜ、日本人はあんなにも傲慢になれたのか。
ヒットラーもムッソリーニも。
自分たちが上位者であることを信じて疑わなかった。
日本も、「我々がアジア諸国を教え導くのだ」と意気込み・・・
そして支配を広げようとした。
政治家を殺し。軍人が国を動かし始めた。
「兵隊さんのおかげです」という歌が、今聞くとなんと皮肉なことか。
国民総動員法を施行してまで、戦争にかじりついた日本。
同盟を組んでいたイタリアもドイツも降伏して。
石油も手に入らなくなり。
戦艦も飛行機もただの鉄の塊になりつつあった中、
原子爆弾を落とされ・・・
それはもう、悲劇でしかない。
その中で、
山口淑子という日本人が、
李香蘭という中国人として生きた姿は、
輝かしくも痛々しくて。
まさに翻弄された様が感動を生んだ。
途中、戦時下の映像がスクリーンに映し出された。
爆弾を落とす飛行機。
船に突っこんでいった特攻隊。
死体の山。
崖下へ飛びこみゆく人々。
…私、こういう映像って、「なんで??」の嵐が吹き荒れて、
冷静に見られない。 涙出るよね。
でもその涙は、悲しいからじゃなくて…なんだろう。悔しい、に近い感情。
自分でもよくわからない。
「なんで?」って思いはするんだけど、答えなんてわかりきってる。
もし自分が当時に生きていても、同じ運命をたどるのだろう。
私は、一個の人間でしかないから。
どうにもできない、そんな悔しさ、なのかな。
一体、一緒に見ていた生徒はどんな風に考えたのかな。
私も、生徒には多くを教えてあげたいし、
生きていく手助けをしてあげたいけど…
かつての日本のように、傲慢なる支配には絶対陥りたくない。
「世の中はこうなのです。だからこうすべきなのです。」
「私は絶対です。ついてくればそれでいいのです。」
「あなたを助けたいのです。さあ、いらっしゃい。」
・・・そんな台詞、絶対言えない。
それはただの傲慢でしかないと思ってしまうから。
謙虚に、できる限りで支援できれば、それでいい。
自分ができることなんてほんのわずかだけど。
最大限は、頑張る。
今教えているのは徒然草。
「よろづのことは頼むべからず」
ともすれば思想の押し付けになるけど、
共感に導けられれば、それでいいのだ。
・・・なんか変な方向に思考が飛んだけど・・・
芝居を観たっていうよりも、
人生を考えさせるドキュメンタリー番組を観たって気分になる。
そんな舞台だった☆
Posted by くみちょ at 21:19│Comments(0)
│脳内旅行